京都での撮影について。
今回の機材はPENTAXが二台、MXに31ミリ、LXに135ミリをそれぞれつけている。その他に43ミリを持っていった。それから、デジカメ。これは多郎左衛門がメモ代わりに使うことにもなる。
京都に着いてから思い出したのだが、フィルムが少ない。途中で買うつもりだったのだが、忘れていた。足りるのか不安。まあ、でも京都にだって売ってないことはないので、何とかなると思っていた。
一日目は一日中小雨だったため、思ったように写真が撮れず、不満が残る。雨はたいしたことはないのだが、しかし、傘を差しながらの撮影はつらい。それにも増して空がどんよりしているので、建物がはえない。
二日目、晴れた。この日は嵯峨野方面に行くというので、晴れてよかった。まえに愛宕念仏寺の羅漢を撮りに行ったときも雨だったのでどうなることかと思っていたのだが。前日の雨で羅漢像のコケが青々として、陽射しに輝いている。もっとも、ここは山の中で木々が鬱蒼としているので、陽射しといっても木漏れ日であるが。
そもそも嵯峨野一帯は山の中であるため、多くの寺社は晴れていても薄暗いところが多い。そして、西側が山なので日が傾き始めるとすぐに日陰になってしまう。したがって、嵯峨野へ行くなら午前中でなければ、手持ちでの撮影は困難だ。
この日は何とかフィルムが切れずにすんだ。河原町まで行けば、モノクロフィルムを売っているだろうとたかをくくっていたが、常用しているフィルムは二十四枚撮りしかなかった。二十四枚撮りで妥協する。
三日目。また、あまり天気が良くない。
東寺へ。ここではやはりねこさんに出会う。もうひとつ、必ず東寺で撮るものがある。それは宝菩提院の六地蔵。ここは水子地蔵尊をまつっているのだが、六地蔵はお堂の縁廊下に置かれている。
今回、まわったお寺さんは枯山水の庭が少なかった。そうするとこの時期の庭は少し寂しい。花があっても梅が一輪二輪咲いているだけだったり、つばきが終わってしまっていたり。木の葉も落葉樹の葉はもうとうに落ちてしまっているし、常緑樹の葉もぱっとしない。
雪でもあればまた絵になるのだろうが、一月末に降った雪は消えてしまっていた。やはり、別の季節に来ないとダメか。
まあ、なんだかんだいっても、モノクロ五本弱(約150カット)、デジカメ360カット(メモを含む)撮ってる。この中に納得のいく写りの写真がどれだけあることか。